今年は、なぜか中国との国際交流事業にお声がけをいただくことが多く、
重慶市の二つのアートスクールと、成都のスクールを訪問する機会に恵まれました

とても充実した中国訪問となったため、何回かに分けてご報告を
させていただきます

羽田空港から、北京乗り継ぎで約6~7時間
重慶市は、世界最大の都市ともいわれ、'市’とはいっても、人口はなんと3000万人ほど

長江(揚子江)は重慶市の発展とともにあり、水運として重要な役割を担ってきました
世界で一番橋が多い都市ともいわれています
また、「中国の三大かまど」の一つとされ、今年の8月は気温が50度近くに達したとか

また、地盤は硬く、平地は少ないため、
山や崖にたくさんのタワーマンションが次々に建設されています
外国人の別荘やリゾート地などの僅かな土地を除くと
重慶市の住まいのほとんどはタワーマンションだそうです
重慶市は、日本人にもなじみの深い、ご存知「三国志」の舞台でもあります

以前は、四川省の一部でしたが、現在は中国南西部の最大の都市となり
北京、上海と並ぶ行政の直轄市となりました
さて、最初に訪問したのは、重慶のショッピングタウンや学校、行政施設が多く立ち並ぶ
ビルの一角にある「秋禾アートスクール」
5~8歳くらいの幼児のお子さんが多く通うアートスクールです
スタッフはとても若く、皆さん四川省の有名美術大学を卒業後、
アートと幼児教育の分野を研究すべく、アートスクールを立ち上げたそうです
ちょうど、Halloweenが終わったばかりで
先生や子どもたちの手作りのデコレーションがアトリエを彩どっていました
先生方のプロフィールや参考作品も掲示されています
幼児のお子さんが中心ですが、美術大学を目指す中高生も通われているそうです
アートスクール発行の大きな画集は子ども達の作品が掲載されています
重慶市の子ども達は、毎日習い事でほとんどの時間を過ごしており、
アートスクールだけでなく、塾はもちろん水泳、ピアノ、ダンス、バレエ、英語、などなど
子どもが興味を持つものはどんなものでも先生について学び、早い段階で家族はその特性を見極めてあげたい、
と考えているそうです
中国の都市部ではほぼ例外なく幼児期からの習い事, 塾そして大学受験を目指した進路を目指す
とのことで、日本と中国との教育観の違い、
日本の学校はどのよう取り組みか、など保護者の関心が高く、
今回の日本からの訪問をみなさんとても楽しみにしてくださったそうです
レッスンの後、アートスクールの先生方、保護者の方々と勉強会を行いました
(通訳の邱さんが朝早くから夜遅くまで
ずっと同時通訳をしてくださいました)
保護者や先生方の質問の内容は、
「日本では個性化教育が提唱されており、学生の行動力、活動力の育成が非常に強く強調されている。
そのような中で、日本の子供たちはどのように芸術思想を育てているのか」
「日中両国の絵の導き方の違い、または共通点は何か」
「日本では、どのように子どもの色彩感覚を啓もうしているのか、
低年齢の子ども達の作品は先生たちに導かれてゆっくりと色の旋律を探していくことができるのか」
「芸術の育成において親が演じる役割、また家庭における子どもの芸術教育の投資割合は全体のどのくらいか」
「日本においては絵を学ぶことのメリットは何か」
「絵を学ぶ際直面する問題は何か」
「日本の教育はどのように子どもたちの芸術思想を育てているのでしょうか」
私もつくづく考えさせられるとても良い質問ばかりでした❣
そして、学ぶことの熱意を強く感じ、なんだか逆に励まされた気持ちになり、
とても嬉しかったです
Y.N