先日は小学生は鉛筆デッサンで手を描きました
人の形、人物の全体像を描くときは、ついつい同じようなポーズになりがちだったり、
自分が描きやすいポーズの人間ばかり描いてしまうことがあります

そこで、自分の身体の一部である手をじっくりと見ながら
描いてみましょう
まずは、自然に手を開き、手の甲を真上から見たポーズ
慣れてきたら、すこしずつ自分の手にポーズをつけていきますよ

指には曲げたり伸ばしたりする関節や、曲げたときにできる指のシワがありますね
手のひらは膨らみがあるし、グーの形にしてそのふくらみを横から見てみると
こぶしが丸いボールのように膨らんで見えますね
上から見たときにはわからなかった手の厚みに気づいたかな?
手首や指の関節を曲げたりして、もう少し複雑なポーズを付けてみると、
関節だけでなく、指や手首の骨や筋、筋肉が自分の手を形作っていることがわかりますね

西洋絵画では、人物画や肖像画を描く際、手は大変重要な絵の要素として描かれてきました
手の「表情」は、顔の表情と似たような意味を表していたり、
逆に顔の表情からは読み取ることのできない人物の気持ちや、
これまでの生き様、普段の生活を表す象徴となっていたり
なかなか興味は尽きません

普段ほとんど意識しない自分の手や誰かの手、
絵を描かない時間も、時折、じ〜っと眺めて見てみてみましょう

デッサンで大切なことは、きれいに上手に描こうと意識する以上に、
描く対象となるモチーフをよく見て観察し、発見し、
それを表そうとすることがもっとも大切なことかもしれません

Y.N